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サラマンダー

Salamander · 火車(Kasha) — 下位の炎の精霊

サラマンダー(羅典語Salamandra 希臘語σαλαμάνδρα salamandra 英語Salamander)は千五百六十六年瑞西の医学者と錬金術師パラケルスス(Paracelsus 千四百九十三年から千五百四十一年)の死後出版羅典語著書精霊と空気精と小人と火精の書(Liber de Nymphis Sylphis Pygmaeis et Salamandris)の四大元素精霊(Elemental Spirits)中火(Ignis)を担ふ決定的正典精霊である。山椒魚の形の小さき精霊にて全身が炎に包まれて火爐と熔鑛爐に宿りて鍛冶屋と錬金術師の決定的守護霊として正典化された。図像学的起源は ① 紀元前四世紀アリストテレス(Ἀριστοτέλης Aristoteles 紀元前三百八十四年から三百二十二年)の動物誌(Ἱστορία ζῴων Historia Animalium)巻五十九章の — サラマンドラが火の中を歩きて火を消すとの — 正典的記録と ② 七十七年羅馬自然学者老プリニウス(Gaius Plinius Secundus 二十三年から七十九年)の百科事典自然史(Naturalis Historia)巻十八十六章の — サラマンドラが火に依りて生まるとの — 正典的誤解より発した。最も決定的なる正典は千五百六十六年パラケルススの四大元素精霊論 — ウンディーネ(Undine 水)とシルフ(Sylph 空気)とノーム(Gnome 土)とサラマンダー(Salamander 火) — にてサラマンダーがルネサンス欧州火炎精霊の決定的正典となった。千九百七十七年米国TSR社ゲイリー・ガイギャックス(Gary Gygax 千九百三十八年から二千八年)のD&Dモンスター・マニュアルのサラマンダー怪 — 五版(二千十四年)現在まで一貫 — が現代幻想RPG火炎精霊の決定的正典である。

起源

図像学的起源は ① 紀元前四世紀アリストテレスの動物誌と ② 七十七年老プリニウスの自然史のサラマンダー正典的誤解である。紀元前四世紀希臘哲学者アリストテレス(Ἀριστοτέλης 紀元前三百八十四年から三百二十二年)の博物誌動物誌(Historia Animalium)巻五十九章五百五十二b十五から十七行にて — サラマンドラ(σαλαμάνδρα)が火の中を歩きて自らの足跡にて火を消すとの — 正典的記録がサラマンダー正典の始原である。七十七年羅馬自然学者老プリニウス(Gaius Plinius Secundus 二十三年から七十九年)の百科事典自然史(Naturalis Historia 三十七巻)巻十八十六章百八十八行 — サラマンドラが冷たき動物にて火の中にても生き残り火を消すとの記録した正典 — がラテン文学サラマンダー正典の決定的始原である。実際の山椒魚(英語newt・salamander 学名Salamandridae)が — 湿りたる丸太や朽木の中に隠れて居りて人が火を焚けば表面が粘液(粘液)にて覆はれたるまま飛び出る姿 — が 火より生まれたる動物 との自然史的誤解を生み 此の誤解が一世紀希臘語生理学者(Φυσιολόγος Physiologus)と七世紀イシドルス(Isidorus Hispalensis 五百六十年から六百三十六年)の語源集(Etymologiae) 十三世紀千二百九十八年ヴェネツィア商人マルコ・ポーロ(Marco Polo 千二百五十四年から千三百二十四年)の東方見聞録(Il Milione) — 中国新疆ウイグル鉱山地域の石綿(asbestos)を サラマンダーの毛 と誤認 — に正典化された。最も決定的なる現代正典化は千五百六十六年瑞西バーゼル(Basel)にて死後出版されたるパラケルスス(本名テオプラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム 千四百九十三年から千五百四十一年)の羅典語著書精霊と空気精と小人と火精の書(Liber de Nymphis Sylphis Pygmaeis et Salamandris) — 千五百三十年代執筆 — の四大元素精霊(Elemental Spirits)正典にて サラマンダーは — 水(Undine)と空気(Sylph)と土(Gnome)と火(Salamander)の四大元素正典 — の火(Ignis)担当精霊として決定的正典となった。

特徴

  • 山椒魚の形の小さき精霊
  • 全身が炎に包まる
  • 火の中にても生き残り火を通じて移動
  • 火爐と熔鑛爐と鍛冶屋に宿る
  • 鍛冶屋と錬金術師の守護精霊
  • 水と火爐の進化に弱き

物語

紀元前四世紀アリストテレスの動物誌巻五と七十七年老プリニウスの自然史巻十がサラマンダー正典の始原にて 七世紀イシドルスの語源集と十三世紀マルコ・ポーロの東方見聞録が中世サラマンダー正典を拡張した。最も決定的なる正典は千五百六十六年パラケルススの四大元素精霊正典にて 十六世紀仏蘭西国王フランソワ一世(François I 千四百九十四年から千五百四十七年)の — 千五百十五年即位 — 個人紋章にてサラマンダーが採用されて(Nutrisco et extinguo 我は(善き火を)育みて(惡しき火を)消す のモットーと共に) — ルネサンス仏蘭西王室の決定的視覚正典にて 仏蘭西シュノンソー城(Château de Chenonceau)とシャンボール城(Château de Chambord)に彼のサラマンダー紋章が決定的に刻まれてゐる。千五百年頃レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci 千四百五十二年から千五百十九年)のコデックス・アトランティクス(Codex Atlanticus)にサラマンダーの火に関する自然史的正典記録があり 千七百九十七年英国詩人サミュエル・テイラー・コールリッジ(Samuel Taylor Coleridge 千七百七十二年から千八百三十四年)の詩老水夫の歌(The Rime of the Ancient Mariner)が英文学サラマンダー正典を定着させた。千九百七十七年米国TSR社ガイギャックスD&Dモンスター・マニュアルのサラマンダー怪 — 五版(二千十四年)現在まで一貫 — が現代幻想RPG火炎精霊の決定的正典にて 千九百八十六年十二月十七日日本出のスクウェア(Square)ファイナル・ファンタジーの黒魔導士のファイア魔法と千九百九十一年四月十九日出のファイナル・ファンタジー四の召喚獣イフリート(Ifrit 阿剌伯神話正典引用)が日本RPG火炎精霊正典である。千九百九十六年十二月三十一日出のブリザード(Blizzard)ディアブロと二千二年出のウォークラフト三のファイア・ロード(Fire Lord)と二千四年出のワールド・オブ・ウォークラフトの火炎精霊(Fire Elemental)が二十一世紀グローバル・ビデオゲーム火炎精霊正典にて サラマンダー図像が二十一世紀グローバル童子大衆文化に拡張した。

弱点

サラマンダーの弱点は ① 水(Water) — 千五百六十六年パラケルスス元素精霊正典にて四大元素の相剋(Mutual Restraint) — 火(Fire)と水(Water)の対立 — として正典化されたる決定的弱点 千九百七十七年D&Dシステム正典の損傷型相性として — 五版(二千十四年)現在まで一貫 — 火炎精霊サラマンダーの決定的弱点 ② 火爐の完全消火 — パラケルスス正典にて元素精霊が其の元素の消滅と共に消ゆとの決定的弱点 本来宿る火が完全に消ゆればサラマンダーも共に消ゆ ③ 冷たき金属と氷 — 千九百七十七年D&Dシステム正典にて冷気(Cold)損傷がサラマンダーの決定的弱点 ガイギャックスD&Dモンスター・マニュアル初出版正典 ④ 強風(Strong Wind) — 千五百六十六年パラケルスス元素精霊正典にてシルフ(空気)との弱き対立にて炎を散らしてサラマンダー弱化 ⑤ 神聖なる封印儀礼 — 古代羅馬ウェスタ神殿正典と同等の永遠なる聖火の封印儀礼 ⑥ 環境的束縛 — サラマンダーが自らの火爐と熔鑛爐に束縛されて去る能はずとの — 千五百六十六年パラケルスス元素精霊の環境束縛正典 ⑦ 錬金術的浄化 — ルネサンス錬金術の浄化(Purificatio)儀礼がサラマンダーを鎮むるとの正典 ⑧ 神聖なる光と天主教祓魔儀礼 — 天主教祓魔儀礼がサラマンダーの如き元素精霊を封印すとの中世天主教正典。実際の山椒魚(英語newt・salamander)が — 粘液にて覆はれたる皮膚に依りて — 短き時間火の中にても生き残る自然史的事実は老プリニウスの誤解正典の自然史的基盤である。

文化的・歴史的意義

サラマンダーは単なる火炎精霊図像に非ずして紀元前四世紀アリストテレスの希臘博物誌と一世紀老プリニウスの羅馬自然史と中世イシドルスの語源集とマルコ・ポーロの東方見聞録と千五百六十六年パラケルスス四大元素精霊論と十六世紀仏蘭西国王フランソワ一世王室紋章と二十世紀D&D幻想RPGと二十一世紀グローバル・ビデオゲームが横貫する西洋火炎精霊正典の決定的図像である。千五百六十六年パラケルスス(テオプラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム 瑞西出生)の精霊と空気精と小人と火精の書はルネサンス欧州自然哲学と錬金術の決定的事件にて 千六百九十年仏蘭西作家モンフォーコン・ド・ヴィラール(Montfaucon de Villars 千六百三十五年から千六百七十三年)のガバリ伯爵(Le Comte de Gabalis)と千七百九十七年英国詩人コールリッジの老水夫の歌 千八百十一年獨逸作家フリードリヒ・ド・ラ・モット・フーケ(Friedrich de la Motte Fouqué 千七百七十七年から千八百四十三年)のウンディーネ(Undine)等十九世紀欧州幻想文学に決定的影響を与へた。十六世紀仏蘭西国王フランソワ一世(François I 千五百十五年から千五百四十七年在位)のサラマンダー紋章は — 羅典語モットーNutrisco et extinguo(我は育みて消す) — ルネサンス仏蘭西王室の決定的視覚正典にて — ロワール川流域のシュノンソー城とシャンボール城等仏蘭西ルネサンス様式の決定的建築物に刻まれてゐる。千九百七十七年ガイギャックスD&Dモンスター・マニュアルのサラマンダー怪 — 五版(二千十四年)現在まで一貫したる — が現代幻想RPG火炎精霊の決定的正典にて 千九百九十六年ブリザード・ディアブロ(全世界販売二千五百万部)と二千四年ワールド・オブ・ウォークラフト(全世界累計加入者一億名)の火炎精霊が二十一世紀グローバル・ビデオゲーム市場の決定的正典となった。二千七年七月ピクサー(Pixar)のレミーの美味しいレストラン(Ratatouille)の巴里ビストロ火爐図像は二十一世紀グローバル家庭の火爐正典の決定的変容である。

ポップカルチャーでの登場

アリストテレス 動物誌 巻五十九章 紀元前四世紀 — サラマンダー正典始原老プリニウス 自然史 巻十八十六章 七十七年 — ラテン文学サラマンダー決定的正典イシドルス 語源集 七世紀 — 中世サラマンダー正典マルコ・ポーロ 東方見聞録 千二百九十八年 — 石綿サラマンダーの毛正典レオナルド・ダ・ヴィンチ コデックス・アトランティクス 千五百年頃 — ルネサンス博物誌正典パラケルスス 精霊と空気精と小人と火精の書 千五百六十六年 — 四大元素精霊決定的正典仏蘭西国王フランソワ一世 サラマンダー紋章 千五百十五年 — ルネサンス仏蘭西王室正典コールリッジ 老水夫の歌 千七百九十七年 — 英文学サラマンダー正典ガイギャックス D&Dモンスター・マニュアル サラマンダー 千九百七十七年 — 幻想RPG火炎精霊決定的正典ブリザード ワールド・オブ・ウォークラフト 火炎精霊 二千四年 — 二十一世紀ビデオゲーム正典

関連項目

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ファイアー・ドレイク

上位

Fire-Drake · イグニス(Ignis) · サライム(Salaime) — 上位の炎の精霊

ファイア・ドレイク(古英語fȳrdraca 英語fire-drake)は古英語と諾爾斯神話の火を吐く龍(draca)を指す決定的正典名にて 語源は古英語fȳr(火)とdraca(羅典語draco・希臘語drakōnより借用 龍)の合成にて 英語dragonの古形である。最も決定的なる文献正典は八から十世紀頃匿名作者の古英語叙事詩ベオウルフ(Bēowulf 全三千百八十二行)巻三二千二百から三千百八十二行 — 英雄ベオウルフがゲアト(Gēat)王国を五十年治めし老年に — 一人の盗人が眠れる火龍(fȳrdraca)の宝を盗み来れば — 龍がゲアト王国を火にて荒廃せしめて — ベオウルフが忠実なる部下ウィグラーフ(Wīglāf)と共に龍を屠るも — 龍の毒にてベオウルフも死す — 決定的正典である。ベオウルフ単一寫本 — 約千年頃寫されしノーウェル・コーデックス(Nowell Codex 英国図書館コットン・ヴィテリウスA.xv) — が決定的文献正典にて 千九百三十七年九月二十一日英国出版のJ・R・R・トールキン(J. R. R. Tolkien 千八百九十二年から千九百七十三年)のホビット(The Hobbit)のスマウグ(Smaug) — 孤独な山(Lonely Mountain)の下の宝を守る火龍 — が二十世紀グローバル幻想火龍正典の決定的変容にて 千九百七十七年米国TSR社ゲイリー・ガイギャックスのD&Dモンスター・マニュアルの紅龍(Red Dragon 火のブレス) — 五版(二千十四年)現在まで一貫 — が現代幻想RPG火龍の決定的正典である。

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イフリート

中位

Ifrit · サリスト(Sallist) — 中位の炎の精霊

イフリート(亜剌比亜語ifrīt 英語Ifritあるいはefreet)は亜剌比亜と伊斯蘭神話の進(jinn)五種分類 — ジャン(Jann)とジン(Jinn)とシャイターン(Shaytān)とイフリート(Ifrīt)とマーリド(Mārid) — 中強き火の進の決定的正典図像である。語源は亜剌比亜語語根ʿ-F-R-T(強くして邪なる 狡なる)に由来したる結定的正典語彙にて 巨大なる人型の身体に全身が火にて成りたる — 明確なる意志と知性を備へたる — 他の進よりも凶暴なる正典図像である。最も決定的なる文献正典は西暦六百十年から六百三十二年頃預言者ムハンマド(Muhammad 約五百七十年から六百三十二年)に天使ガブリエルが啓示せし伊斯蘭経典クルアーン(Qur'an)第二十七章ナムル(an-Naml)三十九節 — ソロモン(Sulaymān)王がシバの女王(Bilqīs)の玉座を運ばせよと命じれば — 一の強きイフリート(ʿifrīt min al-jinn 進の一のイフリート)が — 汝が席を立つ前に運び来らん — と志願する — 結定的正典にて 十四から十五世紀亜剌比亜叙利亜と埃及マムルーク王朝にて編纂されし千夜一夜物語(Alf Layla wa-Layla)の漁師とイフリート(Fisherman and the Ifrit)正典 — ソロモンに封ぜられしイフリートが漁師に放たれて彼を殺さんとする — 結定的亜剌比亜文学正典である。最も決定的なる現代正典は千九百七十七年米国TSR社ゲイリー・ガイギャックス(Gary Gygax 千九百三十八年から二千八年)のD&Dモンスター・マニュアルのエフリーティ(Efreeti) — 五版(二千十四年)現在まで一貫 — と千九百八十七年十二月十八日日本出のスクウェア(Square)のファイナルファンタジー三(Final Fantasy III)の召喚獣イフリート(Ifrit) — シリーズ統合正典 — が現代グローバル・イフリート正典の決定的決定作である。

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フェニックス

精霊王

Phoenix · サリオン(Sallion) — 炎の精霊王

フェニックス精霊(希臘語Φοῖνιξ Phoinix 羅典語Phoenix 英語Phoenix)は古代埃及のベヌウ(Bennu)鳥と希臘のフェニックス伝承を精霊に変容したる — 五百年あるいは千年周期にて自焚後灰より復活する不滅の火の鳥 — の決定的正典図像である。語源は希臘語ポイニクス(Φοῖνιξ 真紅あるいは腓尼基の鳥)と推さるるも 古代埃及のベヌウ(bennu 昇る者) — ヘリオポリス(Heliopolis)のラ(Ra)太陽神とオシリス(Osiris)復活の決定的正典神聖鳥 — が希臘フェニックス図像の決定的始原である。最も決定的なる文献正典は紀元前五世紀希臘歴史家ヘロドトス(Ἡρόδοτος Herodotos 約紀元前四百八十四年から四百二十五年)の歴史(Ἱστορίαι)巻二七十三章 — ヘリオポリスの太陽神殿にてフェニックスを見たる埃及司祭の証言と — 五百年周期にて阿拉比亜よりヘリオポリスに来りて — 父フェニックスの屍を没薬の卵に入れて運ぶ — 結定的正典にて 最も決定的なる羅典文学正典は紀元八年頃羅馬詩人オウィディウス(Publius Ovidius Naso 紀元前四十三年から紀元十七年)の変身物語(Metamorphoses)巻十五三百九十二から四百七行の — 千年周期自焚と灰よりの復活 — 結定的正典である。最も決定的なる現代正典は千九百九十七年から二千七年英国作家J・K・ローリング(J. K. Rowling 千九百六十五年生)のハリー・ポッター(Harry Potter)シリーズのダンブルドア校長の不死鳥フォークス(Fawkes) — 千九百九十八年ハリー・ポッターと秘密の部屋第十二章にて初登場 — が二十一世紀グローバル・フェニックス正典の決定的決定作である。