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ギリシャ

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cerberus
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ケルベロス

ケルベロス · 冥界の門番 — 三つの頭を持つ伝説の犬

ギリシア神話において冥府ハデスの入口を守る巨大な三つ首の犬。ヘシオドス『神統記』三一〇から三一八行(紀元前約七〇〇年)によれば、巨大な怪物テュポンとエキドナの子であり、ヒュドラ、キマイラ、オルトロスの兄弟である。ヘシオドス原典は五十の首を持つが、紀元前五世紀のピンダロスとステシコロス以降、三つの首が定型となった(アポロドロス『ビブリオテーケー』二・五・一二、紀元一から二世紀)。死者が冥府から戻れぬよう、また生者が冥府に立ち入らぬようにする双方向の門番である。ヘラクレスの十二の難業の最後がケルベロスを冥府から生きたまま連れ出すことであり、ウェルギリウス『アエネーイス』第六歌四一七から四二五行ではシビュッラが蜜と薬草を混ぜた菓子を投げて三つの首を同時に眠らせる。ダンテ『神曲』「地獄篇」第六歌では地獄第三圏の貪食者を見張る門番として登場する。J. K. ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』(ブルームズベリー、一九九七年)に登場する三つ首の犬『フラッフィー』はケルベロス神話の直接の変奏であり、音楽で眠らせるという弱点も神話から直接引用したものである。

⚔️武器(1)
🐉神・魔(10)
athena

アテナ

Athena · 知恵・戦略・工芸の女神

アテナ(古典希臘語Athene 羅典語Minerva)は希臘神話オリュンポス十二神の結定的正典の智慧と戦の策と工芸と都市守護の処女神(Parthenos)にて — ゼウス(Zeus)の頭より — 完全武装したる — まま — 生まれたる — 結定的正典図像である。語源は都市 — アテナイ(Athenai) — の — 守護女神 — としての結定的正典語彙にて 別名パラス(Pallas 処女)とグラウコピス(Glaukopis 灰色の眼の)とトリトゲネイア(Tritogeneia)とポリアス(Polias 都市の)とエルガネ(Ergane 工芸家)が結定的正典語彙である。最も決定的なる文献正典は紀元前八から七世紀ヘシオドス(Hesiodos)の神統記(Theogonia)八八六から九〇〇行 — ゼウスが — 妊娠せしメティス(Metis) — を呑みたる — 結定的正典 — と九二四から九二六行 — ヘパイストス(Hephaistos)が — ゼウスの頭を — 斧にて割り — アテナが — 完全武装の — まま生まれたる — 結定的神話正典である。紀元前八世紀頃ホメロス(Homeros)の伊利亞德(Iliad)第五巻七三三から七四七行 — アテナのアイギス(aigis)盾 — の結定的正典 — と紀元前一世紀頃アポロドロス(Pseudo-Apollodorus)の図書館(Bibliotheke)第三巻十四章一節 — アテナイの守護を巡る — ポセイドン(Poseidon)との競合にて — オリーブの樹 — を贈り勝ちたる — 結定的正典である。

hades

ハデス

Hades · ギリシャ冥府の神 — 死者の王

ハデス(古典希臘語Haides 羅典語Pluto)は希臘神話 — 結定的正典 — の冥界の神と死者の王にて クロノス(Kronos)とレア(Rhea)の子 — ゼウス(Zeus)とポセイドン(Poseidon)の兄 — にてオリュンポス十二神に属さざるも同格の権を持つ結定的正典図像である。語源希臘語Haidesは — 見えざる(a-idein 非-見) — の結定的正典語彙にて 別名 — プルートン(Plouton 富の神 — 其の真名を呼ぶを忌みて用ふ) — が結定的正典語彙である。最も決定的なる文献正典は紀元前八から七世紀ヘシオドス(Hesiodos)の神統記(Theogonia)四五三から四九一行 — クロノスが子を呑む結定性正典 — と七六八から八〇六行 — ハデスの冥界の領の結定性正典 — と紀元前八世紀頃ホメロス(Homeros)の伊利亞德(Iliad)第十五巻一八七から一九三行 — ゼウスとポセイドンとハデスの三兄弟が籤にて天と海と冥界を分けし結定性正典 — と奥得修斯記(Odyssey)第十一巻 — ネキュイア(Nekyia 死者の霊の喚起)結定性正典である。紀元前七から六世紀ホメロス風賛歌第二デメテル賛歌のペルセポネ(Persephone)拐の神話結定性正典にて 闇と威を纏ふ壮年の男神とキュネー(kynee)兜にて姿を隠して番犬ケルベロス(Kerberos 三頭の犬)を率ゐる結定性正典図像である。

apollo

アポロン

Apollo · 太陽・音楽・予言・医術の神

アポロン(古典希臘語Apollon 羅典語Apollo)は希臘神話オリュンポス十二神の結定的正典の太陽と音楽と詩と予言と医術と弓術の神にて — ゼウス(Zeus)とレト(Leto)の子 — アルテミス(Artemis)の双子の兄 — の結定的正典図像である。語源希臘語Apollonは — 破壊者 又は 集結者 又は 敬はるる者 — の結定的正典語彙にて 別名ポイボス(Phoibos 輝く者)とデリオス(Delios デロスの)とピュティオス(Pythios ピュトンの)とムサゲテス(Musagetes ムサイの導者)が結定的正典語彙である。最も決定的なる文献正典は紀元前八世紀頃ホメロス(Homeros)の — イリアス(Iliad)第一巻四十三から五十二行 — アポロンが — 自らの司祭クリュセス(Chryses)の祈りを受けて — 銀の弓(argyrotoxos) — にて — 希臘陣に九日間 — 疫病の矢(loimos) — を放ち落つる — 結定的正典 — と紀元前八から七世紀ヘシオドス(Hesiodos)の神統記(Theogonia)九百十八から九百二十行 — ゼウスとレトの子としてアポロンとアルテミスの — 出生 — 結定的正典である。紀元前七から六世紀ホメロス風賛歌(Homeric Hymns)三番アポロン賛歌が — デロス島出生とデルポイのピュトン(Python)殺害 — の結定的正典にて デルポイ(Delphi)神託のピュティア(Pythia) — の結定的正典である。

aphrodite

アフロディテ

Aphrodite · 愛・美・欲望の女神

アフロディテ(古典希臘語Aphrodite 羅典語Venus)は希臘神話 結定的正典 の愛と美と欲と豊穣の女神にて 語源 希臘語 アフロス(aphros 海の泡) より泡として生まれし者 の結定的正典語彙にて クロノス(Kronos)が父ウラノス(Ouranos)を去勢せし後投げし陽根が海に落ちて泡より生まれてキプロス(Kypros)又はキテラ(Kythera)の岸に上りし結定的正典図像である。最も決定的なる文献正典は紀元前八から七世紀ヘシオドス(Hesiodos)の神統記(Theogonia)百八十八から二百六行 クロノスが父ウラノスを去勢せし後投げし陽根が海に落ちて泡より生まれてキプロス又はキテラの岸に上りし結定的正典 と紀元前八世紀頃ホメロス(Homeros)の伊利亞德(Iliad)第五巻三百十一から四百三十行 ディオメデス(Diomedes)の槍に手首を傷つけられて遁げし結定的正典 と第十四巻二百十四から二百二十一行 ケストス・ヒマス(kestos himas 愛の帯)結定的正典 と奥得修斯記(Odyssey)第八巻二百六十六から三百六十六行 アレス(Ares)との外道がヘパイストス(Hephaistos)の青銅の網に掛かりし結定的正典である。紀元前七世紀サッフォー(Sappho)の断片一アフロディテ賛歌(Hymn to Aphrodite)と紀元前七から六世紀ホメロス風賛歌第五アフロディテ賛歌 アンキセス(Anchises)との愛にてアイネイアス(Aineias)を生みし結定的正典である。

zeus

ゼウス

Zeus· オリンポス主神 天空と雷の王

ゼウス(古典希臘語Zeus 羅典語Iuppiter ユピテル)は希臘神話 — 結定的正典 — の最高神と天と雷と稲妻の神とオリュンポス十二神の頭にて — クロノス(Kronos)とレア(Rhea)の末子として父を廃して宇宙の主権を獲し結定的正典図像である。語源は印欧祖語*dyeu-(光と天)より派生したる結定的正典語彙にて 羅典語Iuppiter(*dyeu-pater 天の父)と梵語Dyaus Pitaと同族語彙である。最も決定的なる文献正典は青銅器時代ミケーネのミケーネ粘土文 di-we(di-we ゼウスの与格)と di-wo(di-wo ゼウスの属格)が結定的始原正典にて 紀元前八から七世紀ヘシオドス(Hesiodos)の神統記(Theogonia)四百五十三から五百六行 — クロノスが子を呑むも母レアがクレタ(Krete)のイダ(Ida)山又はディクテ(Dikte)洞窟にゼウスを隠して救ひし結定的正典 — と六百十七から七百二十行 — 十年のティタノマキア(Titanomachia)結定的正典 — と八百二十から八百八十行 — 巨大なる怪物テュフォン(Typhon)との決闘結定的正典 — と八百八十一から八百八十七行 — 籤にて天を獲し結定的正典 — と紀元前八世紀ホメロス(Homeros)の伊利亞德(Iliad)第一巻四百九十三から六百十一行と第八巻五から二十七行と第十四巻二百九十二から三百五十三行が結定的正典である。

⚔️防具(2)
lernaean-hydra

ヒュドラー

Lernaean Hydra · 九つ首の沼の怪物

レルナのヒドラ(古代ギリシア語Λερναία Ὕδρα、ラテン語Hydra Lernaea)はギリシア神話における最も象徴的な多頭の怪物で、ヘラクレス(Heracles)がミュケナイ王エウリュステウス(Eurystheus)に課された十二の功業のうち第二の試練の対象である。その出生はヘシオドス(紀元前八世紀後半)の『神統記(Theogonia、紀元前七三〇年頃)』三一三-三一八行に明記されており、巨大な蛇エキドナ(Echidna)と嵐の巨人テュポン(Typhon)の子、ケルベロス・キマイラ・ネメアの獅子と兄弟であり、ヘラ(Hera)がヘラクレスへの敵意のために育てたとされる。正典では頭は九つあり、中央の頭は不死の神性を帯びるとプセウド・アポロドロス(Pseudo-Apollodoros)の『ビブリオテケ(Bibliotheke)』第二巻五章二節(紀元前二世紀)に確定されている。決定的な能力は再生力 — 切断された各首から二つの新しい頭が生えてくる。ヘラクレスは甥にして御者イオラオス(Iolaus)の助けを借り、切断面を松明で即座に焼灼することで再生を阻止して討伐し、最後の不死の頭は切り落として巨石の下に封印した。ヒドラの毒の血はヘラクレスの矢に塗られ、後にケンタウロスのネッソス、巨人アンタイオス、そして最終的にヘラクレス自身の死因となる。住処はペロポネソス半島東部アルゴリス地方のレルナ(Lerna)沼地で、現在のアルゴス南方約十キロ、ミュロイ村近郊の考古遺跡として保存されている。

🐉種族(1)
satyr

サテュロス

Satyr · 半人半獣 — 酒と音楽、享楽の森の種族

サテュロス(古代ギリシア語Σάτυρος、ラテン語satyrus)はギリシア神話における半人半獣の自然精霊で、酒と狂気の神ディオニュソスの宴の追従者として登場する。最古の典籍はヘシオドスの『女人列伝(カタロゴス・ギュナイコン、紀元前七〇〇年頃)』断片十(サテュロスを『無用な悪戯者種族』と描写)と『ホメロス賛歌』第十九番(パン賛歌、紀元前七世紀後半)で、視覚的正典は紀元前六-五世紀のアッティカ黒絵式・赤絵式陶器 — 最も有名な事例はフランソワの壺(エルゴティモス・クレイティアス作、紀元前五七〇-五六〇年頃、フィレンツェ国立考古学博物館蔵)とブリュゴスの杯(紀元前四八〇年頃、ロンドン大英博物館蔵) — で確立された。本来のギリシアのサテュロスは馬の尾・馬の耳を持つ獣形(theriomorphic)であったが、ヘレニズム期(紀元前四世紀後半)にローマのファウヌス(Faunus、ヌマ・ポンピリウス信仰由来の森と牧畜の神)と融合し、山羊脚・角・尾の図像が定着した。第五版D&D『Mythic Odysseys of Theros(2020)』基準でサテュロスは身長一五〇-一八〇センチ、人間の上半身、山羊の蹄を持つ脚、短い巻角、短い山羊の尾、そして決定的な外形的特徴である人間部分の野性的な巻き毛と顎髭である。種族特性は+二魅力・+一敏捷性、『魔法抵抗(Magic Resistance、魔法効果に対する内性判定有利)』、『陽気な跳躍(Mirthful Leaps、跳躍距離二倍)』、そして最も特徴的な『歓楽者(Reveler)』 — 笛(シリンクス/syrinx)またはアウロス(aulos)を吹いて魅了・幻惑効果を付与する。社会は森と野の群れ生活で、ディオニュソスの狂信的女性追従者マイナデス(Maenades)と共に宴(thiasos)を形成する。図像はルネサンス美術 — サンドロ・ボッティチェリ『ヴィーナスと火星(1483、ロンドン・ナショナル・ギャラリー)』、ミケランジェロ『バッカス(1497、フィレンツェ・バルジェッロ美術館)』 — とC.S.ルイス『ナルニア国物語:ライオンと魔女と衣装だんす(1950)』のミスター・タムナス(Mr. Tumnus)、ディズニー『ファンタジア(1940)』のサテュロスを通じて英語圏大衆文化に定着した。